Episodio 37 日本のウナギ、イタリアのウナギ

いらっしゃいませ、Mia Preferita です。

暑中(残暑になっているかも…)お見舞い申し上げます。
次は何をご紹介しようかと思い悩んでいるうちに、瞬く間に日は過ぎゆき、
梅雨も明け、数日後には立秋・・・
自粛しすぎたようです💦

8月に入り、大川(大阪 天満橋)には何年かぶりに“ヒヨコちゃん”が戻って参りました。

キュートなお尻を向けていますが(風向き、川の流れによるよう)、
そのうち可愛いお顔を見せてくれることでしょう。

さてさて、土用の丑の日(今年は7月21日)にはウナギを召し上がられた方が多いと思います。
8月2日は二の丑の日。この日も“ウナギの日”なのです。
蒲焼きにして、甘辛いタレと山椒をピリリと効かせて戴くのが夏の風物詩となっています。

今年1月にボローニャでいただいた“ウナギのスモーク”は最高に美味しかった♥

イタリアでもウナギはよく食される、馴染み深い食材なのか・・・
気になったので調べてみました。
* 今回は文字ばかりで読むのが退屈かも…
最後までお付き合いいただけると幸いです *

1 ウナギ祭り
ラヴェンナから北へ36㎞、アドリア海に面する
「コマッキオ」(エミリア・ロマーニャ州 フェッラーラ県)という町があります。
ポー川河口にあり、市街地のすぐ横には干潟が広がっていて
「小さなヴェネツィア」と呼ばれています。
この干潟で捕れる天然ウナギが町の特産品となっています。
毎年秋に開催される、1994年から始まった比較的新しいお祭り「ウナギ祭り」。
旧市街地を中心に賑わうそうです。
ウナギをお腹から捌いて網の上乗せて焼いたもの(蒲焼き)が、
特設会場(日本でいう屋台でしょうか…)で売られています。
ウナギの形をした「ウナギクッキー」がお土産屋さんの店頭に並んでいます。
浜松のウナギパイとは違い、ウナギのエキスは使っていないので普通のクッキーなんですって。

2 コマッキオのウナギ料理
天然のウナギが捕れることが解りました。
どんな風に料理されているのかしら??
コマッキオのウナギは日本のものよりも脂がのっていて大きいのだとか。
このウナギ、トマトと相性が良く
「ウナギのトマト煮込み」が名物のリストランテがあるそうです。
ウナギをぶつ切りにして、柔らかく煮込んでマリネに。
ウナギのこってり感をビネガーでサッパリと。
「ウナギのマリネ」が前菜に好まれて食されているそうです。
他にも「ウナギのパニーニ」や「チーズ風味のウナギリゾット」
地方によっては、オーブン焼きにするところも。

ウナギは、中部イタリアを中心に伝統的に食されているようです。

3 クリスマス・イブにウナギ料理?
とっても意外だったのが、クリスマス・イブにウナギ料理を食べる伝統がある、ということ。
チキンでもなくターキーでもなく、ウナギ。
???ですよね!

ご存知の通りイタリアはキリスト教国ですが、その慣習からきているようです。
元来キリスト教徒はクリスマス・イブに断食をしていたそうです。(今は違いますよ)
それがキリスト降誕を祝って、簡素な食事を摂ることが主流となりました。
贅沢の象徴の肉を食べる代わりに魚介類を食べていた・・・
ウナギに繫がりましたね。

中部イタリアの川に生息しているウナギは簡単に手に入り、
また、栄養満点な食材として肉の代わりにクリスマス・イブの食卓に上るようになりました。
(今ではウナギの方が高いですけど💦)
そしてまた、ウナギをサタンのヘビの象徴とみなしているのもキリスト教国ならではですね。

もう一つ、ウナギはイタリアでは幸運を運ぶ食材と考えられています。
一年で一番大切な祝日を祝うのに、最適な食材といえるのかも。

慣れ親しんだ甘辛いタレのウナギの蒲焼きもいいけれど、
今年のクリスマス・イブには、幸運を運んできてくれるウナギ料理に挑戦してみる?

 

末筆となりましたが
一日も早くコロナウイルスが終息しますように。
まだまだ油断禁物です。
九州豪雨で大変な思いをされている皆様には
心からお見舞い申し上げます。

皆様、どうぞお気を付けてお過ごしくださいませ。
Ci vediamo!!

次の掲載は8月12日を予定しておりますが、都合により遅れることもあります。

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